ライヤ：あっとゆーまに７月だわん。

飼い主：今年もあと半年だよん。

　　　　　　　　　

ライヤ：♪半年が過ぎぃ～

飼い主：太田裕美か、おまえは。
　　　　　時間がたつのがどんどんどんどん早くなって
　　　　　すぐに本当の爺さんになっちまいそーだよん。
　　　　　爺さんていえば、こないだ居酒屋で
　　　　　爺さんが2人いい感じで飲んでるのを見かけた。

　　　　　　　　　

ライヤ：た、たこぉ～だわん。

飼い主：爺さんたちの会話がなんとも心地よかったよん。
　　　　　右爺 『熱燗１本とししゃも。』
　　　　　左爺 『ししゃもか…。』
　　　　　右爺 『ししゃも旨いだろーな。』
　　　　　左爺 『こーゆーとこで食べるのは旨いんだよ。』
　　　　　右爺 『ねえ、ししゃもまだ？』
　　　　　店員 『焼き物はちょっと時間かかります。』

　　　　　　　　　

ライヤ：し、ししゃもきたぁ～わん。

飼い主：2人が旨そーに食うからオレもつられてね。
　　　　　右爺 『君のとこは同窓会何人集まるの？』
　　　　　左爺 『10人。』
　　　　　右爺 『僕のとこは30人。』
　　　　　左爺 『30人集まればいいよ。』
　　　　　右爺 『でも幹事が癌になっちゃってやめるって。
　　　　　　　　　あんたがやめるのはいいけど、
　　　　　　　　　後任指名してからやめろや。』

　　　　　　　　　

ライヤ：まだ飲んでるのけ。

飼い主：2人のやりとり聞きながらずっとにんまりしてたよん。
　　　　　右爺 『あんた要介護いくつ？』
　　　　　左爺 『４。まだ元気だから使ってない。
　　　　　　　　　あんたけっこう使ってるね。』
　　　　　右爺 『あれは使ったほーがいいんだよ。
　　　　　　　　　うちはかみさん認知症で老々介護だし。』

　　　　　左爺 『これ以上飲むと止まらなくなる。』
　　　　　右爺 『戦争中の話できるのなんか
　　　　　　　　　あんたしかいないからさ、
　　　　　　　　　いなくなったらどーしよーかと思うよ。』
　　　　　左爺 『あーいい酒になったなあ。』
　　　　　右爺 『帰って寝るか。』
　　　　　左爺 『帰って一杯飲んで…。』
　　　　　右爺 『まだ飲むの？』

　　　　　　　　　

ライヤ：に、煮込みぃ～だわん。

飼い主：熱燗１本だけのはずが結局３本ほど飲んで、
　　　　　キレイにワリカンして帰っていったよん。
　　　　　右爺 『昔は皆会社もちで飲ったけど、
　　　　　　　　　自腹切った酒はおいしいな。』

　　　　　右爺は83歳、左爺は85歳だって。
　　　　　80歳過ぎてもこんな風に飲めてたらシアワセだな。

　　　　　　　　　

ライヤ：まだ30年以上飲むつもりなんだわん…。
　　　　　

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